「運輸開始届(うんゆかいしとどけ)」とは、ひとことで言うと、
トラック運送やタクシー事業などの運輸事業の「許可」を得た後に、運輸局へ「すべての準備が整ったので、いよいよ営業を開始します!」と宣言するための最終書類のことです。
事業を始めるための「テープカット」のような手続き、と考えるとイメージしやすいです。
許可を取っただけではまだ営業はできず、この届け出をもって正式にスタートとなります。
なぜ必要なの?(許可から営業開始までの流れ)
運輸事業は、以下のステップで進めるのが法律上のルールです。
- 許可の取得
まず、運輸局に事業計画などを申請し、「この事業を行って良いですよ」という許可をもらいます。 - 準備
許可が下りたら、計画通りに車両、運転者、事務所、駐車場、必要な保険などをすべて揃えます。 - 運輸開始届の提出
準備が万端に整ったことを、この「運輸開始届」と添付書類で運輸局に報告します。 - 営業スタート!
この届出が正式に受理されて初めて、お客様を乗せたり、荷物を運んだりする営業が開始できます。
届出で何を確認するの?
この届出では、許可申請の際に「こうします」と約束したことが、実際にすべて準備できているかを確認します。
- 計画通りの車両は確保したか
- 必要な人数の運転者は雇用したか
- 事務所や車庫は準備OKか
- 万が一の事故に備える保険には加入したか など
まとめ
運輸開始届は、運輸事業を始めるための「最後の号砲」となる大切な手続きです。
許可が取れても安心して気を抜かず、すべての準備を万端に整えてから、忘れずに運輸局へ提出しましょう。
これを提出しないまま営業すると、せっかく取った許可が取り消されてしまうこともあります。