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失敗しない空間ビジネス起業|空間シェアリングビジネスの開業手順と集客の秘訣

副業解禁やリモートワークの定着により、今「空間シェアリングビジネス」が大きな注目を集めています。
自分が所有する物件、あるいは賃貸した物件を、時間単位や月単位で第三者に貸し出すビジネスモデルです。

主な仕事内容は、物件の管理、予約対応、清掃、そして利用者にとって快適な空間作りです。
特別な資格がなくても始められるため、個人事業主としてのスタートアップに非常に適しています。

一口に「場所貸し」と言っても、ターゲットによって形態は大きく異なります。
まずは自分がどのスタイルで戦うかを決めましょう。
ここがブレると後の集客に響きます。

タイプ主なターゲット特徴
レンタルオフィス起業家、法人支店個室がメイン。登記利用や専用ポストなどの付加価値が必要。単価は高い。
コワーキングスペースフリーランス、副業オープンスペースでの交流が鍵。コミュニティ形成が成功の秘訣。
レンタルスペースパーティ、撮影、会議時間貸しがメイン。「撮影スタジオ風」「ボドゲ会向け」など特化が必要。

重要なのは「誰に」「どんな時間を」提供するかです。
例えば、駅近なら会議需要の高い「レンタル会議室」、住宅街ならママ会向けの「レンタルスペース」など、エリアの特性に合わせたコンセプトを練りましょう。

物件取得費(敷金・礼金)と内装工事費、家具家電の購入費が初期費用の大半を占めます。
小規模なレンタルスペースなら50〜100万円程度から始められますが、本格的なレンタルオフィスとなると数百万〜1,000万円規模になることもあります。

自己資金で賄えない場合は、融資を検討します。
個人事業主の強い味方は日本政策金融公庫です。
「新創業融資制度」などは無担保・無保証人で利用できる可能性があります。

このビジネスの成功の8割は「物件」で決まると言っても過言ではありません。

一般的な賃貸物件は「又貸し(転貸)」が禁止されています。
無断で行うと契約解除になります。
必ず、最初から用途を伝えてオーナーの許可を取るか、転貸可能な物件専門のサイトで探しましょう。

  • レンタルオフィス:防音性が命です。隣の部屋の声が聞こえると解約に直結します。
  • コワーキングスペース:電源とWi-Fiの速度・安定性が最優先。快適な椅子への投資も重要です。
  • レンタルスペース:「写真映え」を意識しましょう。壁紙一面を変えるだけでも予約率が変わります。

基本的に「場所を貸すだけ」であれば、特別な免許(宅建業など)は不要です。
ただし、以下の点には注意が必要です。

  • 消防法:不特定多数の人が出入りする場合、消防用設備(誘導灯や消火器)の設置義務が発生することがあります。契約前に管轄の消防署へ相談に行きましょう。
  • 旅館業法:「寝具を提供して宿泊させる」場合は旅館業の許可が必要です。仮眠程度や、宿泊を伴わない利用であれば不要です。

食品を提供するカフェを併設する場合は「飲食店営業許可」が必要になるなど、付帯サービスによって必要な許可が変わります。

個人事業主としてスタートする場合、管轄の税務署へ「開業届」を提出します。
同時に「青色申告承認申請書」を出しておくと、確定申告時に最大65万円の控除が受けられるため、節税効果が大きいです。

効率よく運営するために、テクノロジーを活用しましょう。
特に「無人運営」を目指すならスマートロックは必須です。

  • スマートロック:RemoteLOCKやAkerunなど。予約時間に合わせて自動で鍵を発行・解錠できます。
  • 監視カメラ:トラブル防止のため、クラウド録画できるカメラ(SafieやAtom Camなど)を設置しましょう。
  • 家具・備品:IKEAやニトリなどでおしゃれかつ安価に揃えるのが一般的です。オフィスチェアだけはこだわると顧客満足度が上がります。

どれだけ良い空間を作っても、知られなければ意味がありません。
最初は大手プラットフォームの力を借りるのが近道です。

  • SPACEMARKET(スペースマーケット):イベント・パーティ利用に強い最大手。
  • インスタベース:会議・セミナー・ビジネス利用に強い。

これらに掲載しつつ、Googleマップ(MEO対策)への登録も必ず行いましょう。
「地域名+コワーキング」などで検索された際に表示されるようになります。
軌道に乗ってきたら、手数料のかからない自社予約サイト(公式サイト)へ誘導する流れを作ります。

開業後、最も大切なのは「清潔感」です。
レビューの低評価の多くは「汚かった」「ゴミが残っていた」という点に集中します。

自分で行けない場合は、近隣の方や家事代行サービス、あるいはシルバー人材センターなどに委託するのも一つの手です。
また、利用者自身に「セルフクリーニング」をお願いするルール作り(退室時の原状回復)も、低価格を維持するためには重要です。

成功しているオーナーに共通しているのは、「利用者の声を聞いて改善し続けること」です。
「Wi-Fiが遅い」と言われたらすぐにルーターを変える、「鏡が欲しい」と言われたら設置する。
このスピード感が個人事業主の強みです。

不安なことがあれば、各地の商工会議所や「よろず支援拠点」などの無料相談窓口を活用しましょう。 一人で悩まず、専門家の知恵を借りることが事業継続の鍵となります。

空間シェアリングビジネスは、自分のアイデアと工夫次第で、ただの「空き部屋」を「価値ある空間」に変えることができる夢のある仕事です。
まずはコンセプトを固め、小さくスタートしてみてはいかがでしょうか。

あなたの作った空間が、誰かの新しい挑戦や楽しい時間の舞台になることを応援しています。