〜「空き部屋」を価値に変えよう!自分らしいホテル経営の始め方〜
副業や独立の選択肢として注目される「民泊」。
特別な資格がなくても、正しい知識と準備があれば、誰でもホストになれる可能性があります。
この記事では、開業までの具体的な流れと、収益の考え方について整理してご紹介します。
民泊とは?他の宿泊形態との違い
「民泊」「旅館」「民宿」は何が違うのでしょうか?それぞれの特徴と、個人事業主にとっての参入しやすさを整理します。
そもそも「民泊」とは?
一般的に「民泊」とは、住宅(戸建やマンション)の全部または一部を活用して、旅行者などを宿泊させるサービスを指します。
従来からある「旅館」や「ホテル」が宿泊専用の施設であるのに対し、民泊はあくまで「住宅」の延長線上にあるのが最大の特徴です。
3つの形態の比較
| 種類 | 民泊(民泊新法) | 民宿(簡易宿所) | 旅館(旅館業法) |
|---|---|---|---|
| 建物の扱い | 住宅 (暮らす場所) | 宿泊施設 (商売する場所) | 宿泊施設 (商売する場所) |
| 営業日数 | 年間180日まで | 365日可能 | 365日可能 |
| 営業エリア | 住居専用地域でも OK | 制限あり | 厳しく制限 |
| 手続き | 届出制 (比較的容易) | 許可制 (保健所の検査必須) | 許可制 (非常に厳しい) |
🟢 民泊(民泊新法)の特徴 🟢
「手軽に始めたい人」向け。
既存の住宅を活用でき、住居専用地域(静かな住宅街)でも営業可能です。ただし「年間180日」という上限があるため、副業や空き家活用としての側面の強いスタイルです。
🏨 民宿(簡易宿所)の特徴 🏨
「本業として稼ぎたい人」向け。
法律上は旅館業の一種です。365日フル営業できるのが最大の強みですが、用途地域の制限を受けたり、消防設備などの基準が厳しくなるため、開業コストは高くなります。
個人事業主として小さく始めるなら、まずは参入障壁の低い「民泊新法」から検討するのが一般的です。
開業までのロードマップ
物件探しからオープンまで、平均して3〜6ヶ月かかります。
STEP-1・・・物件確保・リサーチ
まずは「民泊ができる物件か」を確認することが最重要です。マンションの管理規約で禁止されていないか、用途地域は問題ないかを入念に確認しましょう。賃貸物件で行う場合は、オーナーからの「転貸許可承諾書」が必須となります。
STEP-2・・・消防設備の設置
民泊施設には、一般家庭よりも厳しい防火基準が求められます。自動火災報知設備、誘導灯、非常用照明などの設置が必要です。所轄の消防署に図面を持って事前相談に行き、必要な設備を確認してから工事を行います。
STEP-3・・・部屋作り・撮影
家具家電を揃え、ゲスト用のWi-Fiを設置します。インテリアは「写真映え」を意識しましょう。準備ができたら、広角レンズを使って魅力的な写真を撮影します。この写真のクオリティが集客を大きく左右します。
STEP-4・・・行政への届出・申請
保健所(または都道府県の窓口)へ正式な届出を行います。必要書類は多岐にわたり、消防法令適合通知書なども必要です。手続きが複雑なため、行政書士に依頼するケースも多くあります。受理されると届出番号が発行されます。
STEP-5・・・サイト掲載・オープン
AirbnbやBooking.comなどのOTA(旅行予約サイト)にアカウントを作成し、物件を登録します。ハウスルールを設定し、カレンダーを開放すれば、いよいよゲストを迎え入れるスタートです!
収益の仕組みとシミュレーション
「いくら稼げるの?」という疑問に対し、基本的な計算式とケーススタディで解説します。
基本の収益計算式
売上 = ( 宿泊単価 × 月間稼働日数 ) – ( 固定費 + 変動費 )
※固定費:家賃、Wi-Fi代、光熱費の基本料金など、稼働しなくてもかかる費用。
※変動費:清掃費、アメニティ代、予約サイト手数料(売上の約15%程度)など、稼働に応じてかかる費用。
💡ケーススタディ:都内1Rマンション(定員2名)の場合
宿泊単価12,000円、家賃などの固定費が10万円の物件で、稼働率が変動した場合の手残り利益を比較します。
| 稼働状況 | 売上目安 | 経費目安 | 手残り利益 |
|---|---|---|---|
| 稼働率 40%(月12日稼働) | 14.4万円 | 約13万円 | +1.4万円トントン |
| 稼働率 70%(月21日稼働) | 25.2万円 | 約15万円 | +10.2万円副業として成功 |
| 稼働率 90%(月27日稼働) | 32.4万円 | 約17万円 | +15.4万円高収益 |
※経費目安には家賃、光熱費、清掃費、サイト手数料を含みます。数値は概算です。
💡ここがポイント💡
民泊ビジネスの鍵は「損益分岐点を超える稼働率」を維持することです。
家賃などの固定費が重いと、稼働率が下がった際に赤字になるリスクがあります。逆に、持ち家を活用する場合などは固定費が低く抑えられるため、利益が出やすくなります。
民泊オーナーの主な仕事内容
「不労所得」ではありません。ゲストに満足してもらうための「おもてなし」が日々の業務です。
📩ゲスト対応・集客📩
予約サイトでのメッセージやり取りが中心です。問い合わせへの返信速度や、トラブル時の対応がレビュー評価に直結します。多言語対応が必要ですが、翻訳ツールを使えば問題ありません。リモート可
🧹清掃・消耗品補充🧹
ホテルの品質は「清潔さ」で決まります。髪の毛一本残さない丁寧な掃除が求められます。自分で行うか、清掃業者に外注するかを選択します。シャンプーや洗剤の補充も忘れずに。外注可能
💹価格調整・管理💹
近隣のイベントや季節に合わせて宿泊料金を調整します(レベニューマネジメント)。週末や桜の季節は高く、閑散期は安くするなど、適切な価格設定が稼働率を左右します。PC作業
最後に
民泊経営は、単に部屋を貸すだけでなく、世界中から来るゲストとの一期一会の出会いを楽しめる素晴らしいビジネスです。
最初は小さな一部屋から始めても、工夫次第で大きな収益とやりがいを生み出すことができます。
法令や条例は地域によって異なりますので、まずはご自身の住む地域の条例をリサーチしたり、近くの民泊に実際に泊まってみることから始めてみてはいかがでしょうか。
しっかりと準備をして、あなただけの素敵な宿を作ってくださいね。










