1. まずは“光と影”を把握する
メリット
- 景気に左右されにくい安定収益
洗濯は生活必需。固定客がつけば、景気変動の影響を受けにくく継続的な売上が期待できます。 - 省人化・無人化による低コスト運営
基本はセルフサービス。遠隔監視システムを導入すれば、ほぼ無人での運営も可能です。 - 維持管理の手間が少ない
日々の業務は集金、清掃、洗剤の補充など。専門資格や高度な技術は不要です。 - 節税効果が高い
高額機器を減価償却できるため、所得圧縮効果が見込めます。 - 地域のインフラとして社会貢献
住民の生活を支えるだけでなく、災害時の衣類ケア拠点としても重宝されます。
デメリット
- 初期投資は1,500万〜3,000万円が目安
内装工事と機器一式で大きな資金が必要です。 - 立地次第で明暗が分かれる
商圏人口、世帯構成、競合店の有無などに売上が大きく左右されます。 - サービス差別化が難しい
基本機能はどこも同じ。強みを打ち出さないと価格競争に巻き込まれがちです。 - 無人運営ならではのリスク
機器故障や利用者間トラブル、盗難などへの備えが欠かせません。
2. 開業までの8ステップ
ステップ1:事業計画を練る
ターゲット、収支予測、店舗コンセプトを具体化。融資審査でも重視されるので丁寧に作り込みます。
ステップ2:資金を調達する
自己資金で不足する分は、日本政策金融公庫の「新規開業資金」や自治体の制度融資を検討。事業計画の説得力がカギです。
ステップ3:立地を見極める
- 商圏分析:半径500m〜1kmの人口・世帯構成・住居形態をリサーチ。
- 視認性:大通り沿い・看板の見やすさは集客力に直結。
- アクセス・駐車場:車利用を想定し、駐車場は必須。
- 競合調査:周辺店舗の料金、サービス内容を把握し、差別化ポイントを探る。
ステップ4:店舗を設計・施工する
清潔感を軸に、待ち時間を快適に過ごせる空間をデザイン。給排水・ガス・電気工事は専門業者と綿密に打ち合わせます。
ステップ5:機器を選定・導入する
ターゲットに合わせて洗濯機、乾燥機、布団専用機などを組み合わせます。キャッシュレス決済やアプリ連携機能を搭載した機器は利便性UPに直結。
ステップ6:許認可を取得する
保健所へ「コインオペレーションクリーニング施設」の届出が必要。基準を満たす構造・設備か事前相談するとスムーズです。
ステップ7:集客プロモーションを仕掛ける
- オープン前:近隣ポスティング、Web・SNSで告知。
- オープン後:オープニングセール(プリペイドカード割引など)、地域情報誌への掲載。
ステップ8:オープン・運営
清掃と機器メンテナンスを徹底し、清潔な環境を維持。アンケートや口コミを生かして改善を続けましょう。
3. 成功の秘訣――差別化がカギ
- コンセプトで勝負する
例:羽毛布団・カーペット対応機器、靴専用洗濯機、カフェ併設、洗濯代行サービス、ペット用品専門など。 - 清潔感と快適さを徹底
明るい照明、心地よいBGM、無料Wi‑Fiや雑誌の設置で待ち時間をストレスフリーに。 - ICTで利便性を最大化
キャッシュレス対応、稼働状況確認アプリ、終了通知システムは“今や必須”のレベルです。
4. まとめ
コインランドリーは、適切な準備と戦略次第で未経験者でも十分に成功を狙えるビジネスです。安定収益と社会貢献を両立できる点は大きな魅力。まずは「どんな店舗にしたいか」という理想を描き、事業計画に落とし込むことから始めてみてください。
あなたのチャレンジを心から応援しています。